遺伝情報研究室の大学院生 青野栞さんと畑中彩里さんの研究成果が「International Journal of Molecular Sciences」の特別号 ”Nrf2 Pathway: Regulation, Functions, and Potential Applications”に掲載されました。
本研究では、腫瘍増大に関わる転写因子NRF3 (NFE2L3)が、大腸がんなどの様々な腫瘍においてWntシグナル伝達系のβカテニン/TCF4複合体により発現誘導されていることを、培養細胞とApc遺伝子改変マウスならびに小腸上皮細胞由来のオルガノイドを用いて証明しました。さらにがん細胞においてNRF3が発現制御する遺伝子として、グルコーストランスポーターGLUT1を同定しました。博士後期課程の畠中惇至君と博士前期課程の高 越さんも頑張りました。
【筆頭著者のコメント】
・青野さん:自分の研究成果が論文になってとてもうれしいです!研究室のみなさんのおかげです。ありがとうございます!!
・畑中さん:大変でしたが在学中に論文が掲載されるという貴重な経験をすることができました。
【論文】β-catenin/TCF4 complex-mediated induction of the NRF3 (NFE2L3) gene in cancer cells. (2019) Shiori Aono*, Ayari Hatanaka*, Atsushi Hatanaka, Yue Gao, Yoshitaka, Hippo, Makoto Mark Taketo, Tsuyoshi Waku, Akira Kobayashi. Int J Mol Sci 20, 3344.
(*:Equal contribution)
URL: https://www.mdpi.com/1422-0067/20/13/3344
【著者】
青野 栞(生命医科学研究科 医生命システム専攻 博士前期課程2年)
畑中彩里(生命医科学研究科 医生命システム専攻 博士前期課程1年)
畠中惇至(生命医科学研究科 医生命システム専攻 博士後期課程2年
日本学術振興会 特別研究員DC1)
高 越(生命医科学研究科 医生命システム専攻 博士前期課程1年)
筆宝義隆(千葉県がんセンター研究所 発がん制御研究部 部長)
武藤 誠(北野病院 医学研究所長
京都大学医学研究科 遺伝薬理学ユニット 連携大学院教授)
和久 剛(生命医科学部 医生命システム学科 助教)
小林 聡(生命医科学研究科 医生命システム専攻 教授)